抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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小川や河川において,付着生物の生産性は林冠遮光の減少とともに,集水域の下流でしばしば増加する。著者らは,日本の奄美大島にある亜熱帯性島嶼河川である役勝川に沿った付着生物の変動を調べた。付着生物群集の成長速度を,河口から13.5および5.3km離れた上流および下流地点でハーフスクレイプ法を用いて測定した。上流地点は河岸の林冠で強く遮蔽されていたが,結果として,成長速度は下流地点より上流地点で大きかった。付着生物を両地点から採集し,両地点から採水した河川水を用いて実験室で培養した。5日後,両地点の培養付着生物量は上流地点の河川水の培養によって増加した。硝酸態窒素と可溶反応性リン酸塩濃度は下流地点よりも上流地点で高く,全窒素およびリン濃度は,集水域面積の増加とともに下流に沿って減少した。研究結果は付着生物生産性が栄養分によって著しく制限されることを示し,役勝川では栄養分濃度とともに下流に沿って減少した。(翻訳著者抄録)