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J-GLOBAL ID:201802284994140636   整理番号:18A1281450

キタエフスピン液体におけるマヨラナ量子化と半整数量子熱ホール効果

Majorana quantization and half-integer thermal quantum Hall effect in a Kitaev spin liquid
著者 (12件):
資料名:
巻: 559  号: 7713  ページ: 227-231  発行年: 2018年07月12日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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二次元電子ガスにおける量子ホール効果では,試料の端(エッジ)に沿ってトポロジカルに保護された無散逸電子流が生じる。整数の電気コンダクタンスは電子のエッジ流と関係しており,分数の電気コンダクタンスは分数の電荷を持つ準粒子のエッジ流と関係している。量子スピンの分割化という根本的に異なる起源のエッジ流によって,量子ホール現象が生じる可能性もあると予測されている。しかし,そのような量子化はいまだに観測されていない。今回我々は,二次元ハニカム格子上でキタエフ相互作用(結合に依存するイジング型相互作用)が支配的な絶縁性二次元量子磁性体α-RuCl3において,このタイプのホール効果の量子化を観測したことを報告する。我々は,試料に平行な磁場の印加によって長距離磁気秩序が壊され,その結果,局所スピンが強くエンタングルした磁場誘起量子スピン液体基底状態が現れることを見いだした。この状態の低温領域では,二次元熱ホールコンダクタンスが印加磁場の関数として量子プラトーに達し,その量子化値が整数量子ホール効果の二次元熱ホールコンダクタンスのちょうど半分になる。このバルク物質における熱ホールコンダクタンスの半整数量子化は,従来のフェルミオンの半分の自由度を持つ,電荷が中性のマヨラナフェルミオン(粒子と反粒子が同一)のトポロジカルに保護されたカイラルエッジ流の特徴である。これらの結果は,キタエフ量子スピン液体において起こると予測されているスピンの分割化による遍歴マヨラナフェルミオンとZ2フラックスの出現の証拠を与えるものである。臨界磁場を超えると,量子化は消失し,熱ホールコンダクタンスは急速にゼロになる。これは,カイラルマヨラナエッジモードを持つ状態と持たない状態の間でトポロジカル量子相転移が起こることを示している。量子磁性体における創発マヨラナフェルミオンは,強相関量子物質に大きな影響を及ぼすと予想され,比較的高い温度でのトポロジカル量子コンピューティングの可能性を開くものである。Copyright Nature Japan KK 2018
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分類 (2件):
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その他の無機化合物の電気伝導  ,  電子輸送の一般理論 
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