抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,雑音環境下において音声を提示する際に,提示音声に対して加工処理を施すことで音声了解度を向上させる技術の構築に取り組む。代表的な従来手法として,スペクトル補正およびダイナミックレンジ圧縮に基づく音声加工法が提案されている。この手法により,雑音環境下における音声了解度を大きく向上させる事が可能であるが,加工後の音声の声質は発話者が発するものと一致する保障がないため,話者性情報が失われる可能性がある。本報告では,雑音環境下において高い了解度を持つ音声として,発話者が雑音環境下において自然に発声するロンバード音声に着目し,差分スペクトル補正に基づく統計的音声変換技術を利用して,通常音声からロンバード音声への音声波形加工処理を実現する。主観評価実験結果から,1)提案法により雑音環境下における音声了解度を改善できること,2)加工後の音声の声質を発話者のロンバード音声のものと類似させることができること,3)一方で,加工後の音声の品質および聞き取りやすさは従来法に及ばないことが分かった。(著者抄録)