抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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GOSAT(温室効果ガス観測衛星)の後継であるGOSAT-2は,2018年10月29日に打ち上げられた。GOSAT-2搭載TANSO(炭素観測用熱及び近赤外センサ)-FTS(フーリエ変換分光計)-2は二つの熱赤外(TIR)バンド(バンド4と5)を有し,これによって,大気温度及び二酸化炭素(CO
2)とメタン(CH
4)を含む温室効果ガスの鉛直分布を観測する。線形マッピングを用いた非線形最大事後(MAP)法を採用して,温度とガス濃度を抽出した。GOSAT-2打ち上げ前に開発された現在のTANSO-FTS-2抽出システムは,約9,10,及び15μm(690~750/cm,790~795/cm,930~990/cmび1040~1090/cm)のCO
2吸収帯を利用して,CO
2,水蒸気,オゾン,及び温度を抽出し,また約7と8μm(1140~1370/cm)におけるCH
4とN
2O吸収帯を利用して,CH
4,N
2O,水蒸気,オゾン,及び温度を抽出した。TANSO-FTS-2のTIRバンドのSNR(信号対雑音比)は,TANSO-FTSの値よりかなり大きい事が予想され,ガス濃度に対するTANSO-FTS-2の高感度をもたらした。試行的抽出シミュレーションによると,TANSO-FTS-2のTIRバンドのCO
2観測のDF(自由度)は,低緯度で2.44であり,一方,TANSO-FTS TIRのCO
2観測のDF値は,同じ大気条件下で2.06であった。TANSO-FTS-2 TIR CH
4とN
2O観測のDF値は,それぞれ,3.07と1.84で,TANSO-FTS TIR観測の値(0.50と0.14)より遥かに高かった。(翻訳著者抄録)