抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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緑色植物は光合成により全生物のエネルギーとして炭水化物を生産する。したがって,植物栽培は地球だけでなく宇宙においても生命維持に必要であると考えられる。長期間,宇宙に居住するために,人間は,植物が食糧やストレス緩和環境を提供するような,生命維持システムに閉じ込められなければならない。一方,進化において,植物はその固着性から,地球上の陸生環境を生き残るための様々な戦略を発達させた。重力と光に対する植物の応答は,植物が経験するストレスフルな環境を避けるか緩和するための戦略の例である。現在,宇宙環境は,どのように植物が重力に応答し,どのように植物が微小重力および/または宇宙放射によって影響されるかを理解するための生物学的研究に利用できる。著者らは,種子から種子,または世代から世代間の実験において,植物成長および発達に及ぼす宇宙環境の影響を理解するためのそのような研究を発展させた。月や火星のようなより深い宇宙や生息場所を調べるために,著者らは次に,植物栽培と環境制御施設による,持続可能な循環指向生命維持システムを確立する必要がある。今回著者らは,このような目的のための,宇宙利用植物科学の研究シナリオを示したが,このシナリオは宇宙における効率的な植物栽培および生命維持システム開発に重要なものである。著者らは,関連分野の様々なコミュニティによる協力のもと,著者らのアプローチにより,宇宙への入植だけでなく地球における生活も保存または改善するのに必要な,生物学的システムをさらに明らかにできるものと信じている。(翻訳著者抄録)