抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,経営管理における人的資源管理に関する多くの研究がなされている。しかしながら,農業部門における人的資源管理に関する研究は非常に少ない。それにもかかわらず,規模拡大と事業の多角化を促進している農業法人の数は増加しており,それらの企業に雇われる若い従業員も年々増加している。雇用条件と作業環境を改善する人的資源管理の実践は,雇用主が彼らの能力を実証し,動機づけを増加させることがより重要になっている。本論文では,適切な人的資源管理対策は,従業員満足度と動機付けを改善し,結果として,管理に対するプラスの影響を達成できるという仮説を設定した。本研究は,畜産企業の詳細な内部データの分析に基づいている。年間50,000頭のブタを出荷する西日本の養豚企業は,過去4年間で20倍に事業規模を拡大している。その企業における人的資源管理とビジネス業績に関する10年間以上のデータを分析した。次に,従業員満足調査を実施し,人的資源管理の変化と強化が従業員の動機づけに及ぼす影響を調査した。さらに,従業員離職率とブタ生産性の変化を調べ,人的資源管理とビジネス業績の間に照応関係があるかどうかを検証した。雇用主の人的資源管における柔軟な手段による連続的改善の結果として,従業員の動機づけは明らかに改善された。また,より高い満足度レベルを持つ従業員は,より長期的な仕事指向であり,管理に参加する傾向があることがわかった。満足度増加の結果として,早期離職率が低下し,ブタ生産の生産性改善が確認された。本論文では,適切な人的資源管理は,農業における従業員満足度とビジネス業績にプラスの影響を持つことも明らかにした。(翻訳著者抄録)