抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ビニールアイソレータのステリルロックからの動物および飼育機材の搬入は,技術と経験を要する。さらに近年のビニールアイソレータを用いた研究の多様化により飼育機材の量が多く,また大型化してきているため,ビニールチャンバーからの導入が必要になってきた。これらを解決するため,空気および水を透さないファスナー「プロシール」(PROSEAL)を無菌動物飼育装置-ビニールアイソレータのビニールチャンバーおよびビニール内キャップに高周波ウエルダーで溶着し,気密性について水密ファスナー「アクアシール」及び通常ファスナーと比較検討した。ファスナーの開閉による漏洩を確認するため,予めファスナーの反復開閉を行った。開閉回数はチャンバーでは0,1,および11回,ビニールキャップでは0,1,11,21,31,および41回であった。それらにコンプレッサーで加圧し,内圧変化を環境測定器で測定した。ファスナー付チャンバーへの加圧を300Pa以上とした場合の初期圧と10分経過後のプロシールの圧力差は開閉1回で-0.1Pa,開閉11回で-0.3Paであり気密性が保たれていた。アクアシールでは開閉1回で-5.5Pa,開閉11回で-6.0Paと低下し漏洩が見られた。通常ファスナーはチャンバー内圧も保てなかった。プロシール付内キャップにおいては開閉回数を重ねても気密性の低下が見られず,アイソレータへの取り付けも容易であり,プロシールはビニールアイソレータ技術のブレークスルーとなることが期待される。(著者抄録)