抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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東日本大震災以降,安価かつ施工がシンプルなことから,直径10~100μmの気泡径であるマイクロバブルを用いた不飽和化液状化対策工法の提案が積極的に行われ,その施工性の確認や効果が実証されつつある.一方,昨今,汚染土壌を原位置で浄化するために,ウルトラファインバブルを用いた工法が注目されている.この土壌浄化で用いるファインバブルとは,直径10nm~10μmの微細な気泡であり,表面が負に帯電しているため,ファインバブル水を地中で循環させることで,電荷的相互作用により重金属イオンを捕捉することができる.また,気泡を水に混入させ地下水と置換する原理はマイクロバブルと同等と考えられる.今回,マイクロバブルとナノバブル混入水を用いた砂質土供試体により,弾性波速度計測と繰返し非排水三軸試験を実施した.また,幅1.3m×高さ0.5m×長さ1mの内寸の土槽内に造成した飽和地盤,マイクロバブル水およびナノバブル水による不飽和地盤による加振実験と加振前後にて動的コーン貫入試験を行い,間隙水の違いによるコーン打撃時の間隙水圧応答特性を調べた.一連の室内試験結果からは,ナノバブル水においても,マイクロバブル水と同様に,飽和砂に対し,P波速度の低下と2~3割程度の液状化強度増加傾向が見られた.一方,振動台実験時の動的コーン貫入試験結果では,各間隙水の違いによる違いが明瞭で無かったが,飽和地盤とナノバブルが類似した間隙水圧挙動を示し,現位置における出来型確認手法についての課題が残った.(著者抄録)