抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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現代の都市計画に反して残っている都市の中の住工混合利用地域は,半世紀以上継続して存在している。それはこれまで否定的に思われてきた。しかし,人口減少社会にとって,市街地の空洞化とコミュニティの弱体化の故に,現在は混合利用の都市計画と空間計画が求められている。本研究は,この地域における混合利用の重要性と特性を明らかにすることを目的とした。特に,住宅を含む小工場にいかに住むか,大阪市の九条地域におけるコミュニティネットワークにおける空間について調査した。九条地域は大阪市では長い間,小工場と小住宅による代表的な混合利用地域である。そこで,本研究では以下の4つの調査を行った,1)工場空間,コミュニティネットワーク,工場汚染,コミュニティの評価に関する全工場に対するアンケート(n=98,回収率73.7%),2)コミュニティネットワーク,工場汚染,コミュニティの評価に関する全住宅に対するアンケート(n=98,回収率77.8%),3)21戸の住宅を含む小工場について,平面計画と空間利用方法の調査,4)コミュニティにおけるライフスタイル,コミュニティネットワーク及びコミュニティの評価に関して,工場の経営者と従業員に対する面接調査。工場と住宅の空間構造によって,住宅を含む小工場を4つのタイプに分類した。工場と住宅は同じ建物である;(A)アクセス共有のタイプ,(B)アドイン入口のタイプ。コミュニティ区域において工場と住宅は分離した建築物。(C)隣接する建物タイプ,(D)密接に位置する建物タイプ。タイプ(A)(B)では,工場と住宅の接続点として食堂が機能している。タイプ(C)は,空間拡大によって,いくつかの混合利用空間(駐車場,倉庫,第2の食堂)を持っている。タイプ(D)のライフスタイルは工場ベースと住宅ベースに基づいている。彼らは仕事-住宅ネットワークに居住し,2つのコミュニティに属している。空間の利用において,それはいくつかの混合利用空間を有する。ライフスタイルは,タイプ(A)からタイプ(D)への構成変化に応じて,地域に開いている。住工混合利用地域のコミュニティネットワークは次の3つの関係,家族関係,職業関係,および地域関係に基づいている。家族関係は,工場における家族の仕事と近隣における家族生活によるものである。職業関係は,仕事の関係に基づいて私的な関係に広がっている。コミュニティネットワーク機能は,工場汚染の理解と許容に機能する。3つの関係の相互作用は,安定した生活環境,工場と住宅の共存,およびコミュニティの耐久性を維持する。(翻訳著者抄録)