抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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問題の和風庭園は,都城の旧領主であった都城島津家によって,版籍奉還(1869)後に,1880年に宮崎県都城市の早鈴地域で邸宅に並んで建設された。都城島津家は,最終的に住居と庭園の両方を都城市に売却し,都城市は,庭とその周辺を修復し,2010年3月から公共施設として一般公開した。今回の調査では,明治から昭和にかけての庭園の状況,利用者,用途などを中心に「都城島津家日誌」と古写真を基に調査が行われた。研究によって,最初に庭園を造成し植栽計画を立てた人達が明らかにされた。また,庭園にはたくさんの観客が訪れ,「歌会」,「婦人年頭会」,「武道訓練」などのイベントに貸し出されたことが明らかになった。これらの知見は,男爵の私邸でありながら,元領主として地域社会に貢献するという彼の意欲により,上流階級から労働者階級まで,地元住民によって広く利用されていた庭園の利用特性を示している。(翻訳著者抄録)