抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究の目的は,衣服ボタンの形状が高齢者のボタンかけはずしにおよぼす影響を明らかにすることであった。実験協力者は22名の高齢女性と19名の若年成人女性であった。ボタンの型(平型,タライ型)と厚さ(2,3,4mm)とを変更した6種のボタンが実験に用いられた。これらのボタンを実験で用いるブラウスに縫い付けた。実験協力者はこのブラウスを着用してボタンのかけはずしを行い,このときのかけはずしの時間やかけはずしに関する官能量を計測した。得られたデータを,年齢群,ボタン型,ボタン厚さを要因とした三元配置分散分析によって解析した。その結果,次の3点が明らかになった:1)高齢者は若年者に比べてボタンかけはずし時間が長く,この違いは主に加齢にともなう手指の巧緻性の違いに起因する,2)ボタンの厚さは年齢にかかわらずボタンかけはずしの時間に影響し,ボタンの型は高齢者のボタンはずし時間に影響する,3)ボタンの型や厚さはボタンかけはずしの官能量に影響するが,その影響の程度は若年者に比べて高齢者において小さい。(著者抄録)