抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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安全風土や安全文化のこれまでの研究においては,好ましい安全風土や安全文化の醸成が,事故や従業員の負傷といった事象を低下させることが明らかにされてきた.近年では,これらが事故率や従業員の負傷といった安全にかかわる典型的なアウトカム以外,たとえば,仕事満足のようなアウトカムにも影響を及ぼすことが研究されている.この論文では,国内のライフライン産業の従事者を対象とした2017年と2019年の調査に基づき,安全風土と多側面のワークモチベーションがいかに関連するのかを明らかにする.安全風土は,組織レベルとグループレベルに区別できることが知られているが,この研究では,それらに加えてチームワークを仮定し,安全風土を階層的に把握した.因子分析の結果,トップの安全へのコミットメント,直属上司の評価,さらにチームワークといった階層性を仮定することに無理はないことが明らかになった.また,構造方程式モデリングによって,安全風土の階層性がワークモチベーションに影響を及ぼしていることも明らかになった.直属上司は,よいチームを構成することによって従業員のワークモチベーションに影響を及ぼしていると考えられる.(著者抄録)