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J-GLOBAL ID：202002216865882791   整理番号：20A1306203

トンボ相修復に向けたビオトープ池に繁茂したスイレンの除去効果

著者 (3件)： 大澤啓志 (日本大 生物資源科学) ,  横堀耕季 (大田花き) ,  島村雅英 (よこはま里山研究所)
資料名： 日本緑化工学会誌  (Journal of the Japanese Society of Revegetation Technology)
巻： 45  号： 4  ページ： 453-456  発行年： 2020年05月31日 
JST資料番号： Z0839A  ISSN： 0916-7439  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： トンボ池創出後の園芸スイレンの繁茂に対し,除去効果を検討した。スイレンに覆われた水域に15m²のスイレンを除去した開放水面区画を設け,トンボ類の飛来回数を非除去区画と比較した。初夏から秋季にかけての計10回の調査により,3科9種の計127回の飛来を確認した。それぞれ飛来数の多くなる繁殖期間で比較すると,シオカラトンボ(開放水面区:平均1.5~4回,繁茂水面区:平均0.3~0.7回)とギンヤンマ(同:平均2~3.3回,同:平均0.7~1回)が開放水面区に有意に多く飛来していた。確認数は多くはなかったがクロスジギンヤンマは非確認であった繁茂水面区に対し,開放水面区に飛来する傾向が認められた。一方,必ずしも繁殖に広い開放水面を必要としないアオモンイトトンボでは,条件間で飛来回数に有意差は認められなかった。繁茂スイレンの除去はトンボ相修復に対して一定の効果が期待されるものの,飛来が期待されたかつての生息記録種の飛来は多くはなく,対象水域周辺地域のトンボ類の生息状況も影響していると考えられた。(著者抄録)

シソーラス用語： トンボ類 ,  *生息場所 ,  繁殖行動 ,  水生植物 ,  スイレン科 ,  *自然保護
準シソーラス用語： トンボ目 ,  *ビオトープ ,  観賞用水草 ,  スイレン属 ,  *植生管理

分類 (1件)： 自然保護  (SB06000L)

引用文献 (14件)：

• 1) 荒瀬輝夫・内田泰三 (2014) 水辺ビオトープ造成後8年間における植物,鳥類およびトンボ類の種組成の変化について.日本緑化工学会誌,40(1): 102-107.
• 2) (一財)自然環境研究センター (2019) 最新 日本の外来生物.平凡社,591pp.
• 3) Kadoya, T., Suda, S. and Washitani, I. (2004) Dragonfly species richness on man-made ponds: effects of pond size and pond age on newly established assemblages. Ecological Research, 19(5): 461-467.
• 4) 北川裕之 (2003) 学校ビオトープのトンボ.昆虫と自然,38(14): 16-20.
• 5) 森 清和 (1995) 横浜でのトンボ池づくり戦略.昆虫と自然,30(8): 24-29.

タイトルに関連する用語 (3件)： トンボ ,  修復 ,  ビオトープ