抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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和牛は日本のブランド肉牛として国内外問わず知られており,高品質の和牛を効率よく生産することは重要である。しかし現在の肉牛の肥育は農家個人の経験やノウハウに頼っており,肥育手法の移転や継承が困難である。科学的根拠に基づいた和牛の肥育方法が求められている。そこで我々の研究チームでは,SWATH-MSを用いて得たタンパク質発現プロファイルから出荷時の肉質を予測する手法を検討しており,LASSOを用いて,肉質予測に寄与するタンパク質を効率良く選抜することができた。しかし,複数のブランド和牛の産地を扱う場合には,地域によって肥育法等の相違があり,必ずしも共通の特徴が選抜されるわけではない。各地域の和牛の遺伝子や肥育方法の特色によらず,和牛全体に共通して,肉質予測に寄与するタンパク質を選択する方法が必要となる。本研究では,地域ごとに肉質とタンパク質の重相関係数を計算し,それらの差異を利用することで,複数の地域間で同等に効果がある特徴量集合を選択する。評価の結果,提案手法はLASSOより精度の高い特徴量選択に成功した。また地域間の効果の差異も縮小でき,共通要素選択の観点でも優れていることを確認した。(著者抄録)