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J-GLOBAL ID:202002230416057542   整理番号:20A0716949

細胞間カップリングの時間遅れが分節時計の同期振動を制御する

Coupling delay controls synchronized oscillation in the segmentation clock
著者 (15件):
資料名:
巻: 580  号: 7801  ページ: 119-123  発行年: 2020年04月02日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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個々の細胞の活性は変動するが,細胞集団レベルでの活性は,細胞と細胞のカップリングにより常に調整されている。この典型的な例は体節の分節時計で,時計遺伝子群(Hes7など)の発現が,未分節中胚葉(PSM)を構成する細胞間で同期して振動する。この同期化は,Notchシグナル伝達経路に依存していて,この経路を阻害すると振動が同期しなくなり,体節癒合を引き起こす。しかし,Notchシグナル伝達がHES7振動の同期性を調節する仕組みは分かっていない。今回我々は,新しい蛍光レポーター(Achilles)を用いたライブ画像化システムを確立し,AchillesとHES7を融合させることで,マウスPSMにおいて単一細胞の解像度でHES7発現の同期振動を追跡した。野生型細胞は,HES7振動の位相変動を迅速に修正できるが,Notch調節因子であるlunatic fringe(Lfng)が存在しないとPSM細胞間の同期性が失われた。さらに,Lfng欠失PSMでは個々の細胞におけるHES7の振動が大きく減衰した。一方で,Lfng欠失PSM細胞を完全にばらばらに分散させると,HES7振動の振幅および周期はほぼ正常であったことから,LFNGは主に細胞間のカップリングに関与していると考えられる。機能正常細胞とLfng欠失PSM細胞との混合培養,および光遺伝学的なNotchシグナル伝達レポーターアッセイから,LFNGが細胞間のNotchシグナル伝達においてシグナル送信過程を遅らせることが明らかになった。これらの結果と数学的モデルから,Lfng欠失PSM細胞はこのカップリングの遅れを短縮させることで,振動子集団の振動停止として知られる状況に近づくという可能性が示唆された。実際に,カップリングの時間遅れを長くする低分子化合物は,Lfng欠失PSM細胞でのHES7振動の振幅と同期性を部分的に回復させた。我々の研究から,体節形成における振動ネットワークの時間遅れによる制御機構が明らかになり,また,適切な時間遅れを伴う細胞間カップリングが同期振動に不可欠であることが示された。Copyright Nature Japan KK 2020
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分類 (2件):
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発生と分化  ,  造血系 
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