抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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炭素質小惑星は太陽系内側部の水の主な供給者かもしれない,そして,地球に水をもたらした源かもしれない.始原隕石,例えば炭素質隕石,の水素同位体は小惑星形成時の水の貯蔵庫の起源を考える時に有用である.この時,集積前の状態と集積後の母天体プロセスを区別するには微小部分の同位体分析が必要である.我々は6個のCMコンドライトに対し水素同位体分析を行い,D/H比の高い有機物に混じっているD/H比の低い水成分(δD=-350±40‰)を見つけた.このD/H比の低い水は原始太陽系円盤内側領域の水を代表していると考えられる.また,Parisコンドライトの水質変質が少ない部分から,水質変質前にすでに存在していた含水物質(δD
Paris≧-69±163‰)が見つかった.このParisコンドライトの含水物質のD/H比の高い特徴は,原始太陽系円盤外側領域から内側領域への氷の輸送が太陽系形成初期数百万年間以内に活発であったことを示している.(著者抄録)