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J-GLOBAL ID：202002232817182155   整理番号：20A2355411

フローフロントにおける高繊維含有率ポリアミド樹脂の流動挙動に関する研究(第2報)-ファウンテンフローが変化するせん断応力の板厚依存性と残存繊維長の考察-

Study on Flow Behavior of High Fiber Content Rate Polyamide Resin in Flow Front (Part 2): Thickness Dependence of Shear Stress with Changing Fountain Flow and Consideration of Residual Fiber Length

著者 (4件)： 上羽文人 (YKK 工機技術本部) ,  瀬戸雅宏 (金沢工大 工) ,  横越靖弘 (YKK 工機技術本部) ,  山部昌 (金沢工大 工)
資料名： 成形加工  (プラスチック成形加工学会誌)
巻： 32  号： 11  ページ： 394-400  発行年： 2020年10月20日 
JST資料番号： L3123A  ISSN： 0915-4027  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 近年,ガラス繊維強化樹脂は,軽量化,形状自由度およびデザイン適合性の点から多くの製品で金属の代わりに使用されている。しかし,ガラス繊維強化樹脂を用いて作製した射出成形製品は多くの欠陥を持ち,それらの問題を研究することが重要である。第1報では,ファウンテンフローからメルトフラクチャーまでガラス繊維含有率と共にポリアミド樹脂の流動を変化させるせん断応力の閾値を明らかにした。本研究では,ガラス繊維強化ポリアミド樹脂を用い,一方,第1報と同様にして射出成形機から得られた粘度とせん断速度を用いて,各々のガラス繊維含有率および射出成形条件に対する成形中の樹脂流動挙動を直接観察した。本研究の目的は,板厚依存性の観点から,ファウンテンフローをメルトフラクチャーへ変化させるせん断応力の閾値の汎用性を明らかにすることである。特に,流動フロント近傍の樹脂流動の変化を,粘度,せん断速度,せん断応力および残留繊維長の観点から議論した。その結果を以下にまとめた。(1)可視化と画像解析の結果に基づく直接観察から,成形品の板厚に関係なく0.21MPaまたはそれ以上の臨界せん断応力で,メルトフラクチャーの発生を確認した。さらに,ファウンテンフローからメルトフラクチャーへの変化は板厚に依存せず,0.20MPaから0.21MPaの遷移条件にあると推察した。(2)金型内部の樹脂流速に関して,メルトフラクチャーが起こる時は板厚に依存せず,コア層,中間層およびスキン層における流動方向の流速V_yの速度勾配が小さくなることを確認した。(3)板厚に依存して,残留繊維長は,メルトフラクチャーによって発生したせん断応力の影響により短くなることを確認した。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： 流動 ,  融解高分子 ,  *ナイロン ,  *ガラス繊維強化プラスチック ,  噴流 ,  射出成形 ,  *強化プラスチック成形 ,  メルトフラクチャ ,  ガラス繊維 ,  含有量 ,  依存性 ,  板厚 ,  剪断応力 ,  閾値 ,  粘度 ,  剪断速度 ,  加工条件 ,  繊維長 ,  可視化 ,  画像分析 ,  高分子加工用型 ,  流速
準シソーラス用語： ポリアミド樹脂 ,  厚さ依存性 ,  樹脂流動 ,  成形条件

分類 (1件)： 強化プラスチックの成形  (YH04060J)

引用文献 (14件)：

• 1) (株)富士キメラ総研 : 2017 年高機能添加剤・ハイブリットマテリアルの現状と将来展望~添加剤・フィラー市場における注目用途・ニーズ, 高機能コンポジット材料の市場トレンド徹底分析~1 章総合分析編(1996)
• 2) 横井秀俊, 村田泰彦, 西芳夫, 関武那 : 成形加工, 7(9), 600(1995)
• 3) 村田泰彦, 横井秀俊, 長谷元弘, 原田浩次 : 成形加工, 7(10), 663(1995)
• 4) 金藤芳典 : ランナー切替装置の開発と射出成形型内現象の 3 次元可視化解析への適用(博士論文), 東京大学, 第 5 章, 129(2012)
• 5) 上羽文人, 瀬戸雅宏, 横越靖弘, 山部昌 : 成形加工, 32(10), 335(2020)

タイトルに関連する用語 (12件)： フロー ,  フロント ,  繊維含有率 ,  ポリアミド樹脂 ,  流動 ,  挙動 ,  研究 ,  せん断応力 ,  板厚 ,  依存性 ,  残存 ,  繊維長