抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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固定ステップサイズLMS(Least-Mean-Square)を用いた適応フィルタリングでは,収束速度と定常誤差の間にトレードオフが存在する.この問題を解決するために,今まで数多くの可変ステップサイズのアルゴリズムが提案されてきた.しかし,従来法のアプローチでは特性を向上させるためにいくつかのパラメータを手動で調整しなければならなかった.本研究では,NLMS(Normalized LMS)アルゴリズムの各繰り返しにおけるステップサイズをデータに基づく学習によって決定するTNLMS(Trainable NLMS)を提案する.提案手法では,深層展開のアプローチに基づき,NLMSアルゴリズムの繰り返し処理を時間方向に展開することでニューラルネットワークに似た多層シグナルフローグラフを生成する.そして,各層のステップサイズをこのグラフ上の独立な学習可能パラメータとみなして深層学習技術を利用することで,この値をデータに基づいて調整する.数値実験により,既存の可変ステップサイズNLMSアルゴリズムと比較し,様々な条件下において提案TNLMSアルゴリズムの方が優れていることを明らかにする.(著者抄録)