抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文では,訓点資料の書き下し文を自動生成することを目的とし,書き下し文を自動生成するうえで問題となる,1つの漢字に複数のヲコト点が付与されている場合の分析を行い,ヲコト点の読み順が定まるかを検証した.ヲコト点は記号訓点の一種で,漢字に付された位置と形状により読みは定まるが,ヲコト点が複数あった場合,順番は定まらない.たとえば「シ」,「テ」,「ニ」と3つのヲコト点がついていた場合に「ニシテ」と順を定めて書き下すためには,読み順の定義が必要である.対象とした資料(国立国語研究所蔵『尚書(古活字版)』)には121種類,のべ672個のヲコト点の組合せが登場するが,いずれも読み順が一意に定まることが確認できた.また,漢字の読み仮名の一部を表す場合のみに使われるヲコト点も抽出することができた.(著者抄録)