文献
J-GLOBAL ID:202002237531599831   整理番号:20A2056075

皇居新宮殿の実施案に反映された高尾亮一と吉村順三の設計思想

DESIGN CONCEPT BY RYOICHI TAKAO AND JUNZO YOSHIMURA REFLECTED IN THE REALIZED PLAN OF IMPERIAL PALACE 1968
著者 (1件):
資料名:
巻: 85  号: 772  ページ: 1303-1311(J-STAGE)  発行年: 2020年 
JST資料番号: Y0894A  ISSN: 1340-4210  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
皇居宮殿のプロジェクトは,宮内庁による基本計画の設計によって開始された。基本計画は内閣によって承認されたが,実現した案は,著しく異なるものであった。したがって,すべての設計概念が変わったと思われた。この論文の目的は,内閣の承認後にこのプロジェクトを主導する高尾亮一の言動を分析することにより,基本設計を制作した吉村順三による実現計画の設計概念を示すことである。さらに,本報告は設計概念が,実現した計画を反映した後に行われた基本計画の変化を示すために,2つの設計の比較の解析を行った。高尾の意見によれば,基本計画の外観は脅迫的で,その設計を変えるために,プロジェクト管理のプロセスも変化させた。吉村は,設計主任の地位に選ばれ,設計期間は延長された。高尾は,一般的な賓客訪問に対応して,前庭を広くする設計条件を提案し,宮殿外観の設計が市民との親密な関係を表現することを希望した。設計者の決定前の,専門家への聞き取りにおいて,吉村は,新宮殿の外観は簡素であるべきで,誇張なく軽快で,現代的意味で日本の伝統を表現すべきであると主張した。一方,決定後には,彼の言動は主に,江戸城遺跡を含む周辺の歴史的景観の保存と,庭園と建物の間の関係に焦点を当てたものであった。実現した計画の解析によって,その設計が,以下のように,高尾と吉村のアイデアに基づくことを示した。平面計画(図1)の構成に関しては,最も正式な建築である正殿の配置は変化し,その正面を東に向けて,西側へ配置され,それは儀式関連建物を西側へ移動し,そして,一般的な賓客訪問のために十分なように,前庭を東側へ拡大させた。これに関連して,自動車路は敷地の東側と北側端部に位置し,基本計画でも設計された南庭を拡大できた。宮殿の南側には儀式出席者のための通路が,大きな部屋のない廊下を通るように配置され,庭園への景観が得られることを可能にした。外観(図4,5)に関しては,水平性を強調する宮殿の日本風設計を,屋根構造(図6)の展開を通して可能にした。大きい庇を有する銅板屋根は,屋根の緩やかなピッチと 庇の薄い端部によって軽快な外観を意味するものとした。各建物のファサードは,細い柱とガラス窓の垂直方立,上部壁と窓の間の梁のような細長い要素によって構成された。さらに,駐車場は,ファサードと前庭景観(図8)を簡素で清潔にするため,皇居前広場(図9)の外庭から近づくときの景観のつながりに考慮して,前庭の地下に配置された。(翻訳著者抄録)
シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

準シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

著者キーワード (6件):
分類 (2件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
住宅建築,農村建築,城  ,  建築設計,建築家,建築史 
タイトルに関連する用語 (5件):
タイトルに関連する用語
J-GLOBALで独自に切り出した文献タイトルの用語をもとにしたキーワードです

前のページに戻る