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J-GLOBAL ID：202002245880208352   整理番号：20A1358634

マスト形成ヨコエビ研究の現在

Current topics in the study of mast-building amphipods

著者 (1件)： 青木優和 (東北大 大学院農学研究科)
資料名： 海洋と生物  (Aquabiology)
巻： 42  号： 3  ページ： 280-286  発行年： 2020年06月15日 
JST資料番号： S0220B  ISSN： 0285-4376  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： マスト形成ヨコエビに関する研究をレビューした。Dulichiidaeのgammaridヨコエビ類の3属に属する8種における,自己構築したマスト様構造にしがみつく行動特性を記述した。マストは薄い柔軟性の構造で一端の基質に付着し,他の一端は付着したヨコエビとともに,水柱中に広がっている。マストは泥とヨコエビの糞便から成り,第3~4胸脚の指節から吐出された”ヨコエビ絹糸”の助けを借りて構築されると考えられる。マストは成体雌により明らかに構築され,なわばりとして防御される。マストの主な機能は,懸濁-捕食を最適化するための条件提供であると考えられる。マストの泥質物質内に珪藻類が時々豊富に存在する理由や,これらのヨコエビ類が捕食を回避する方法など,マスト構築について多くの側面が未解決のまま残されている。触角上に密な剛毛が欠如していることは,Dulichia属の種がDyopedos属及びDulichiopsis属よりも懸濁-捕食に依存することが少ないのかもしれないことを示唆する。著者による観測は,1970年にMcCloskeyが提案したDulichia属に対する”珪藻-ガーデニング仮説”を支持する。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *端脚類 ,  *マスト ,  毛 ,  *動物行動 ,  なわばり ,  生息場所 ,  生物相互作用 ,  ヨコエビ ,  剛毛 ,  動物生態 ,  捕食回避 ,  *無脊椎動物 ,  *立体
準シソーラス用語： Amphipoda ,  Dulichia ,  Dulichiidae ,  Dulichiopsis ,  Dyopedos ,  gammarid ,  シャクトリドロノミ科

分類 (2件)： 魚類以外の水産動物  (FH02030V) ,  個生態学  (EE03020H)

タイトルに関連する用語 (3件)： マスト ,  ヨコエビ ,  研究