抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本建築基準は,木質系面材料への散水処理による耐水性能の推定を要求している。散水処理はかなりのエネルギーと水を消費し,また複雑な装置を必要とする。そこで,他の代替法を確立する必要がある。本研究では,カラマツ(Larix gmelinii Gordon)合板(LRC),アスペン(Populus spp.)OSB,解体材パーティクルボード(PB),および広葉樹MDFの曲げ性能を72時間の連続浸水処理と散水処理後に測定し,木質系パネルの耐水性能に及ぼす浸水処理と散水処理の影響を検討した。浸水後のOSB,PBおよびMDFの吸水率(WA)は,散水後の吸水率(5%レベル)よりも高かった。浸水後のOSBとPBの厚さの膨潤(TS)は,散水後のものより著しく高かった。再養生後,LRCとMDFの重量と厚みは初期状態まで回復したが,OSBとPBの重量は初期状態よりも2%高く,厚みは10%高くなった。湿潤状態では,すべてのパネルのMORとMOEは,初期状態の60%まで減少した。浸水後のLRCのMORとMOE,OSBおよびMDFは,散水後のそれらよりも著しく減少した。PBは逆の結果を示したが,PBの耐荷重と剛性は他のパネルでも同じ結果を示した。再養生後,両水処理後のLRCとOSBの曲げ性能は,初期状態とほぼ同じに回復した。PBとMDFに関しては,散水後のMORとMOEは浸水後のものよりも著しく高かった。これらの調査結果から,浸水処理は散水処理を代替できると結論づけた。(翻訳著者抄録)