抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では「平成30年7月豪雨」において,防災科学技術研究所が愛媛県庁内で実施した主な情報支援活動を述べる。筆者らは7月10日早朝から現地への移動を開始し,同日10日午前より愛媛県庁災害対策本部を訪問して,Web-GISを用いた地図作成および情報管理を行い災害対応に資するための情報支援活動を実施した。愛媛県災害対策本部では,愛媛県危機管理課への情報支援活動はもちろんのこと,内閣府防災,国のリエゾンや自衛隊,DMATなどの実動機関に対する情報支援活動も行い,災害対応現場に向けた的確かつ効率的な対応の実施を支援した。今回の対応は防災科研にとって初めての本格的な県域を越えた広域情報支援であり,愛媛県だけでなく,広島県,岡山県を含めた被災3県の状況を俯瞰することができる地図情報は,各被災地の被害状況と初動対応状況を相対的に把握することを可能にした。今回の豪雨災害が,今後,発生が予想されている南海トラフ地震に向けて,それぞれの主体が,なにをどのように備えればよいのかを改めて真剣に考え,災害の被害を最小にするために,それぞれが主体的で自律的な防災行動・活動を具体的に展開する契機になることを願いたい。(著者抄録)