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J-GLOBAL ID:202002256739535049   整理番号:20A0919514

持続可能な製塩産業に資するナノ構造制御型高耐食性アルミニウム材料の開発

Fabrication of High Corrosion Resistance Aluminum via Nanostructural Engineering for Sustainable Salt-Making Industry
著者 (1件):
資料名:
巻: 2018  ページ: 77-84  発行年: 2020年03月 
JST資料番号: L7131A  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
抄録/ポイント:
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アルミニウム材料は,鉄鋼材料とともに幅広い分野に利用される重要な金属材料である。しかしながら,アルミニウムは「塩」に弱く,塩が存在する環境において容易に腐食する。高い耐食性をもつ革新的なアルミニウム材料を創製するために,申請者が見いだした新規な電解質である「エチドロン酸」を用いてアルミニウムをアノード酸化することにより,ナノ構造制御型の新規アルマイト(ポーラス型アノード酸化皮膜)を創製し,耐食性に富む新しいアルミニウム材料を開発することに挑んだ。高純度アルミニウム試料をエチドロン酸水溶液に浸漬して定電流アノード酸化すると高電圧が誘起され,バリヤー層が従来に比べて10倍以上厚いポーラス皮膜が生成した。ポーラス皮膜形成アルミニウム試料を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬すると,長時間の浸漬に耐えた。電気化学インピーダンス測定より,バリヤー層は初期に高速溶解したのち,浸漬時間が7.5minを超えると溶解速度は緩やかになることがわかった。これは,アノード酸化において,酸化アルミニウム中にエチドロン酸アニオンが取り込まれるためである。硫酸およびエチドロン酸ポーラス皮膜形成試料を塩化ナトリウム水溶液中に浸漬してアノード分極曲線を測定すると,エチドロン酸皮膜は硫酸皮膜に比べて耐食性が高いことがわかった。エチドロン酸ポーラス皮膜形成試料を沸騰水中に浸漬すると,細孔の底部から水和反応が進行し,浸漬時間の増大とともに細孔が水和酸化物によって充填され,長時間の浸漬によって細孔が完全に封じられた。エチドロン酸ポーラス皮膜の封孔処理層の横断面を分析すると,厚さ10nm以下の薄片状酸化物が細孔を充填しており,それらの水和酸化物には,エチドロン酸アニオン由来のリンが若干含まれていることがわかった。封孔処理後のエチドロン酸ポーラス皮膜は,依然として厚いバリヤー層が残存しており,上部の封孔処理層と相まって高い耐食性が期待できる。以上,新規な電解質化学種であるエチドロン酸を用いてアルミニウムをアノード酸化することにより,厚いバリヤー層をもつポーラス型皮膜を形成できること,エチドロン酸ポーラス皮膜を形成することにより,高い耐食性が発現すること,エチドロン酸ポーラス皮膜形成試料を沸騰水中に浸漬すると,細孔の底部から水和反応が誘起され,欠陥部の無い水和酸化物層を形成できることがわかった。(著者抄録)
シソーラス用語:
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分類 (2件):
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化成処理  ,  防食 
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引用文献 (5件):

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