抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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子どもたちが,日常生活において食事作りを実践するには,どのような経験をすることが有効なのかを明らかにするため,食事作りに対する興味・関心や調理技術,および家庭における食事作りへの参加状況を調査した.調理をすることが好きで,包丁操作に自信がある児童は多かった.「料理」の手伝いを毎日している児童は少なかったが,「配膳」や「片付け」の手伝い,家族との「買い物」と食事作りに何らかの関わりを持つ児童は多かった.また,家庭で家族と一緒に料理を作ったことがある児童は多く,「家族と一緒に料理を作る経験」と「料理の手伝い」,「配膳の手伝い」,「調理をすることの好き嫌い」,「包丁操作の自信」,「ひとりでの調理経験」の間には関連があった.このことから,家族と調理をすることは,食事作りへの参加を促す要因であることが示唆された.また,家族との調理経験のある児童のうち,ひとりで調理をしたことがある児童は,ひとりで調理をしたことがない児童よりも調理が「とても好き」と回答した割合が高く,包丁操作に「自信が全くない」と回答した割合が低かった.これらの結果から,より多くの子どもが年少時から食事作りに参加し,ひとりでも調理ができるようになるために,家族でともに調理できるような保護者へのはたらきかけ,調理を経験する機会の提供などの支援が必要であると考えられる.(著者抄録)