抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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VLSI稼働時のチップの温度と電圧を測定するため,リングオシレータ(RO:Ring Oscillator)を利用したデジタルセンサが提案されている.ROの周波数を利用するセンサは,製造ばらつきの影響により測定精度が低下するという問題がある.製造ばらつきの影響を低減する手法として,初回測定時に行うキャリブレーションが知られているが,微細テクノロジで生じる製造ばらつきによる特性変動に必ずしも十分に対応することができていない.本研究では,ROを利用したセンサに対して,機械学習の一手法であるサポートベクターマシンを利用して推定式を生成することで,製造ばらつきによる温度と周波数,電圧と周波数のばらつきの影響を抑え,温度や電圧の測定精度を向上させる手法を提案する.試作チップを用いた評価実験では,製造ばらつきの影響がある複数のチップに対して,提案手法は既存手法である重回帰分析よりも推定精度が向上することを示す.65nm CMOSテクノロジの試作チップ評価では,従来手法の温度測定誤差は1.423°Cであるが,提案手法を用いることで誤差が1.069°Cとなり,提案手法によりセンサの推定精度が向上できることを示す.(著者抄録)