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J-GLOBAL ID:202002270632877768   整理番号:20A2811345

野生生物の管理ユニットと行政単位のギャップ ウメ輪紋病の緊急防除における防除範囲の妥当性

Appropriate spatial range for emergency control of Plum pox virus (PPV)
著者 (1件):
資料名:
巻: 25  号:ページ: 135-146  発行年: 2020年11月30日 
JST資料番号: L4819A  ISSN: 1342-4327  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 文献レビュー  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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2009年にウメ輪紋病がわが国で初めて発見され,農林水産省はそれに対する緊急防除を直ちに開始した。この病気はアブラムシによって媒介されるウイルス病であり,病徴が顕在化するまでに3年程度の潜伏期を要するとされている。このウイルスを根絶するためには病気に感染した樹を完全に排除してゆく必要があるが,そのためには,病徴が確認された樹だけでなく,潜伏期の可能性がある周辺の宿主(病気に感染しうる樹)についても,伐採や移動禁止措置を行う必要がある。2013年以降のウメ輪紋病の緊急防除において半経験的に用いられてきた防除範囲の半径は500mであった。アブラムシの非ランダム拡散を考慮したガンマモデルを用い,感染樹が発見された時点(3年後)における周辺の感染確率を推定したところ,500m地点における感染確率は0.5%程度と推定され,この防除範囲の設定は妥当であったことが示唆された。また,防除範囲内の病樹を完全に伐採する場合に,病気の基本再生産数を1以下に保つのに必要な半径は607mと推定された。今後にウメ輪紋病の「低発生地域」を構築する際にも,「周辺地区」として500m幅のバッファーゾーンを設ければ,「中心地区」を清浄に保つことができると期待される。(著者抄録)
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分類 (2件):
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ウイルスによる植物病害  ,  自然保護 
引用文献 (26件):
  • 1) Dallot S, Gottwald T, Labonne G, Quiot J-B (2003) Spatial pattern analysis of sharka disease (Plum pox virus Strain M) in peach orchards of Southern France. Phytopathology, 93:1543-1552. doi:10.1094/phyto.2003.93.12.1543
  • 2) Gianessi L, Sankula S, Reigner N (2003) Plant Biotechnology: Potential Impact for Improving Pest Management in European Agriculture: Stone Fruit . Virus-Resistant Case Study, December 2003. The National Center for Food and Agricultural Policy, Washington, DC
  • 3) Gottwald TR (2010) Current epidemiological understanding of citrus huanglongbing. Annual Review of Phytopathology, 48:119-139. doi:10.1146/annurev-phyto-073009-114418
  • 4) 鍵和田聡 , 西尾健 (2017) PPVの宿主範囲と国内農業生産上の脅威 . 植物防疫, 71:27-30.
  • 5) 春日井健司 (2010) プラムポックスウイルスの発生とその対応について . 植物防疫所病害虫情報, 90:1-2.
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