文献

J-GLOBAL ID：202002271991256553   整理番号：20A0318675

水圏生態系の保全への取組み 霞ヶ浦におけるアオコの発生状況とアオコ予測システムの紹介

著者 (2件)： 長濱祐美 (茨城県霞ケ浦環境科学セ) ,  福島武彦 (茨城県霞ケ浦環境科学セ)
資料名： 用水と廃水  (Journal of Water and Waste)
巻： 62  号： 1  ページ： 47-52  発行年： 2020年01月01日 
JST資料番号： G0195A  ISSN： 0513-5907  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 霞ヶ浦は複数の水域からなる複雑な形の湖である。植物プランクトン群集の変遷についての研究は,西浦で多く北浦では少ない。1980年代の西浦では,夏季にMicrocystisのアオコがみられていたが,1990年頃からはPlanktothrixの優占群集へと変化した。近年は珪藻が優占傾向であるが,Microcystisを主とするアオコが夏季に発生することがある。茨城県霞ケ浦環境科学センターでは,水質と気象予報などをもとに翌週のアオコの増殖のしやすさを「アオコ情報」として発信しているが,さらなる長期かつ面的分布の予測を目的として,2015年より調査研究を行なった。調査の結果,底泥中に存在するMicrocystisの量と見掛けの回帰速度を明らかにした。さらに,生態系モデルを用いてアオコ発生のメカニズムを検証した結果,風による輸送の影響が大きいことが示された。これらの結果を受け,生態系モデルに深層学習を組み合わせたハイブリッドモデルを構築したところ,過去のアオコ発生状況を再現できることが明らかとなった。(著者抄録)

シソーラス用語： 生態系 ,  水生生物 ,  湖沼 ,  茨城県 ,  植物プランクトン ,  群集 ,  Microcystis ,  汚泥 ,  モデル ,  吹送流 ,  集積 ,  *ニューラルネットワーク ,  予測
準シソーラス用語： 水圏生態系 ,  *霞ケ浦 ,  群集生態 ,  *アオコ ,  *生態系モデル ,  深層学習 ,  アオコ発生

分類 (4件)： 湖沼汚濁  (SB02030Q) ,  生態系  (EE01040P) ,  植物生態学  (EE02000E) ,  人工知能  (JE08000Z)

引用文献 (24件)：

• 茨城県:「霞ヶ浦」の呼称について(2019)(http://www.pref.ibaraki.jp/seikatsukankyo/kantai/kasumigaura/lake/name-kasumigaura.html/)(2019年10月時点).
• 茨城県:霞ヶ浦の平成30年度水質概況について(2019) (http://www.pref.ibaraki.jp/seikatsukankyo/kantai/kasumigaura/lake/documents/kasumikasum_suisits_h30.pdf/)(2019年9月時点).
• 花町優次,中村剛也:¹³Cトレーサーを用いた植物プランクトン生産物の分解過程の解析,茨城県霞ケ浦環境科学センター年報,6,41~47(2010).
• (国研)国立環境研究所:霞ヶ浦データベース(http://db.cger.nies.go.jp/gem/inter/GEMS/database/kasumi/index.html/)(2016)(2019年10月時点).
• Takamura, N., Aizaki, M. : Change in Primary Production in Lake Kasumigaura (1986~1989) Accompanied by Transition of Dominant Species, Japanese Journal of Limnology, 52 (3) 173~187 (1991).

タイトルに関連する用語 (6件)： 水圏生態系 ,  保全 ,  霞ヶ浦 ,  アオコ ,  状況 ,  予測システム