抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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動物プランクトン豊度,バイオマスおよびサイズスペクトルにおける緯度および東西変化を評価するために,2008年および2009年の7~8月の間に北太平洋西部の3つのトランセクト(144°,155°および175°30′E)に沿って,0~150m深さのNORPACネットの垂直ホールにより収集した動物プランクトン試料について光学的プランクトン計数(OPC)測定を行った。動物プランクトンの豊度とバイオマスは,それぞれ4,612~241,782ind.m
-2と0.05~23.09gDWm
-2の範囲にあった。亜熱帯地域では,動物プランクトン豊度とバイオマスは小サイズクラス(0~1mm等価球状直径[ESD])により支配されたが,遷移領域においては大サイズクラス(1~2と2~3mm ESD)が優勢であり,これは大型カイアシ類の優勢により引き起こされており,すなわちNeocalanus種とEucalanus bungii。155°Eラインで年間変化が観察され,2008年には大規模クラス(>5mm ESD)によって支配され,これはSalpidaの優越によって引き起こされた。動物プランクトンのサイズ構造について,正規化バイオマスサイズスペクトル(NBSS)に関する解析を行った。東西差はNBSSの傾きで検出された。したがって,NBSSの傾きは,東部線(175°30′E)に対して中程度であった。NBSS傾きにおけるこの東西勾配は,ダストからの鉄供給の大きさにおける東西差に関連する一次生産性における東西勾配に関連している可能性がある。全体として,西部北太平洋のNBSS傾きは中程度で,高度に変動によって特徴付けられた。それは,栄養分のパルス様入力(これは,一次生産性の散発性ピーク)と大きなゼラチン動物プランクトンの優位性に関連していると思われる。これらの2つの因子は,北太平洋西部の夏におけるプランクトン群集の特別な特性であると考えられる。(翻訳著者抄録)