抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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褥瘡(床ずれ)予防の看護基礎教育においてボディメカニクスの理解や体位変換技術の習得が必須である.技術習得には,体位ごとに身体部位にかかる圧力を把握する能力が必要である.そこで,我々は,理解を促進し,短期間での技術習得を補助するシステムを,布圧力センサを基に開発している.本システムは,体表に加わる圧力の分布を,布圧力センサを組み込んだ介護用具を用いて可視化する.布であるため,旧来のシーツだけに限らず,体圧分散クッションや枕など,布が使われている多様な場所から体表に加わる圧力を直接計測できることが特徴である.構築した体圧可視化システムによる体圧分散理解の促進効果を,47名の看護学部の学生を対象に対照実験にて調査した.体圧分散の理解度は,被験者が推測した高圧部位の人体図上への書き込みと専門教員が作成した模範回答との一致率を用いて評価した.看護学生を対象とした提案システムの評価結果から,頭部や,クッションを用いた複雑な体位変換時における脚部といった局所的な部位に対する体圧分布理解の促進効果があった.この結果から,体表圧の可視化を用いた効率的な技術習得を補助するシステムの実現可能性が示された.(著者抄録)