抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ヌクレオシド中の2′-と4′-炭素間の架橋はフラノース環をC3′-endo立体配座に制限し,一本鎖RNA(ssRNA)と二重螺旋を形成し,二本鎖DNA(dsDNA)と三重螺旋を形成するオリゴヌクレオチドの糖立体配座と一致した。したがって,2′,4′-架橋ヌクレオシドによって修飾されたオリゴヌクレオチドは,天然オリゴヌクレオチドと比較して,一般にssRNAおよびdsDNAとのハイブリダイゼーション能力が高まる。今日までに,2′-と4′-炭素の間に2原子から4原子の架橋を追加した多数の2′,4′-架橋ヌクレオシドが,著者らのグループを含む多くの研究グループによって開発された。このために,イオン環化,閉環メタセシス,およびラジカル環化が,架橋構築の合成戦略としてこれまで利用されてきた。このような背景に基づいて,著者らは最近,新しい設計概念に基づいて創設した,6′-酸素を持つ2′,4′-架橋ヌクレオシドを提案し,4原子架橋を有する2′-O,4′-C-エチレンオキシ架橋5-メチルウリジンを有する数種類の類似体を開発した。さらに,架橋構築の新しい戦略として,ヌクレオシドの4′-炭素ラジカルを用いたラジカル環化を例示し,有望な2′,4′-架橋ヌクレオシド,2′-O,4′-C-エチレン架橋5-メチルウリジンの6′-メチル類似体を見つけた。このレビューは,主に化学修飾オリゴヌクレオチドに用いる架橋ヌクレオシドに関する著者らの最近の成果に焦点を当てる。架橋ヌクレオシドを有するオリゴヌクレオチドの性質とともに,架橋ヌクレオシドの設計と合成について述べる。(翻訳著者抄録)