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J-GLOBAL ID：202102213172056111   整理番号：21A1753245

その場TEM法による金属ナノ接点の力学測定

Measurement of Mechanical Properties of Metal Nanocontacts by in-situ TEM

著者 (5件)： 大島義文 (北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科) ,  石塚慧介 (北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科) ,  Zhang Jiaqi (北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科) ,  富取正彦 (北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科) ,  新井豊子 (金沢大学 自然科学研究科)
資料名： 顕微鏡  (Microscopy)
巻： 56  号： 1  ページ： 13-17(J-STAGE)  発行年： 2021年 
JST資料番号： Y0541A  ISSN： 1349-0958  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ナノ材料(サイズがおよそ10 nm以下)の力学的な性質を調べるため,力センサーとして長辺振動水晶振動子(LER)を取り付けたその場透過型電子顕微鏡(TEM)ホルダーを開発した.LERを用いることで,その共振周波数の変化から金属ナノ接点の等価バネ定数を測定でき,その振幅が一定になるように印加する励振電圧の変化からナノ接点で生じるエネルギー散逸を見積もれる.このセンサーを評価したところ,測定誤差が1 N/m程度であり,金属原子鎖の等価バネ定数の測定ができることを確認できた.つまり,本手法は,原子・ナノスケール材料の原子配列をTEM観察しながら,同時に,弾性的・塑性的な機械的応答を測定できる.この手法により,白金原子鎖が量子化コンダクタンス2.0 G₀をとり,そのばね定数が13.2 N/mであると測定した.本手法は,金属ナノ接点ヤング率のサイズや結晶方位依存性などナノ材料特有の力学特性解明に威力を発揮すると期待できる.(著者抄録)

シソーラス用語： *その場観察 ,  *電子顕微鏡観察 ,  電気接点 ,  *水晶振動子 ,  ばね定数 ,  エネルギー散逸 ,  白金 ,  原子 ,  透過型電子顕微鏡 ,  共振周波数 ,  *原子鎖
準シソーラス用語： *その場TEM ,  *ナノ接点

著者キーワード (10件)： 透過型電子顕微鏡 ,  その場観察 ,  水晶振動子 ,  周波数変調法 ,  ナノ接点 ,  Transmission electron microscopy ,  Length extension resonator ,  Frequency modulation ,  Mechanical response ,  Spring constant

分類 (2件)： 顕微鏡法  (BK01040E) ,  力,仕事量,圧力,摩擦の計測法・機器  (AD05050V)

引用文献 (16件)：

• 1) Tavazza, F., Smith, D.T., Levine, L.E., Pratt, J.R. and Chaka, A.M.: Phys. Rev. Lett., 107, 126802 (5 pages) (2011)
• 2) Schirm, C., Matt, M., Pauly, F., Cuevas, J.C., Nielaba, P. and Scheer, E.: Nat. Nanotechnol., 8, 645-648 (2013)
• 3) Terabe, K., Hasegawa, T., Nakayama, T. and Aono, M.: Nature, 433, 47-50 (2005)
• 4) Lord, A.M., Ramasse, Q.M., Kepaptsoglou, D.M., Periwal, P., Ross, F.M. and Wilks, S.P.: Nano Lett., 17, 6626-6636 (2017)
• 5) Kizuka, T. and Ashida, S.: Sci. Rep., 5, 13529 (2015)

タイトルに関連する用語 (3件)： その場TEM ,  ナノ接点 ,  力学