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J-GLOBAL ID：202102225945775056   整理番号：21A0426213

Dual Phase鋼におけるフェライト・マルテンサイト界面近傍のナノ硬さ分布とそのバラつき因子

Analysis of Nano-hardness Distribution Near the Ferrite-martensite Interface in a Dual Phase Steel with Factorization of Its Scattering Behavior

著者 (7件)： 安藤玲音 (鳥取大学) ,  松野崇 (鳥取大学) ,  松田知子 (鳥取県産業技術センター) ,  山下典理男 (理化学研究所光量子工学研究センター) ,  横田秀夫 (理化学研究所光量子工学研究センター) ,  後藤健太 (物質・材料研究機構構造材料研究拠点) ,  渡邊育夢 (物質・材料研究機構構造材料研究拠点)
資料名： 鉄と鋼
巻： 106  号： 12  ページ： 944-952(J-STAGE)  発行年： 2020年 
JST資料番号： F0332A  ISSN： 0021-1575  CODEN： TEHAA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ここでは,二相(DP)鋼中のフェライト-マルテンサイト界面近傍のフェライトの局所予備硬化を調べた。異なる相間の界面不整合により生成される幾何学的必要転位(GND)は,そのような界面周辺のフェライトの予備硬化を引き起こす可能性がある。しかし,ナノ硬度分布の場合,バラつきの大きな測定では明らかな硬化ゾーンは検出されなかった。したがって,ナノ硬度のバラつき要因を分析して,フェライト・マルテンサイト界面付近の実際のフェライト硬度を推定した。まず,円錐形ナノインデンターを使用して,10vol%マルテンサイトを含むDP鋼中のマルテンサイト界面周辺のナノ硬度を測定した。バラつきを考慮に入れると,ナノインデンターの半径を越えたところで,ナノ硬度の測定値はフェライトの硬度に収束した。したがって,予備硬化ゾーンは検出されなかった。続いて,ナノ押込み圧痕の微細構造の表面を研磨し,走査電子顕微鏡(SEM)を用いて電子後方散乱回折(EBSD)により分析した。この分析により,フェライト下のナノ押込み微細構造の存在を確認した。さらに,不規則に高いナノ硬度の大部分は,フェライト下の埋込みマルテンサイトに起因することを立証した。他の不規則に高いナノ硬度点のGND密度に比例するカーネル平均ミスオリエンテーション(KAM)の値は,埋込みマルテンサイトのそれに比較してナノ押込み微細構造の方が高かった。一方,不規則に低いナノ硬度の大部分について,いくつかの例外を除いて,フェライトがナノ押込みポイント下に広がっていた。また,柔らかいマルテンサイトが界面の周りに局所的に不規則に低いナノ硬度を誘起することを観察した。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *二相鋼 ,  フェライト ,  マルテンサイト ,  相境界 ,  界面 ,  *微小硬さ ,  *分散【variance】 ,  転位【結晶】 ,  硬化 ,  因子分析 ,  ナノインデンテーション ,  圧痕 ,  *金属組織 ,  電子回折
準シソーラス用語： ばらつき ,  幾何学的必要転位 ,  硬さ分布

著者キーワード (10件)： 二相鋼 ,  穀物と界面 ,  散乱 ,  ナノ押込 ,  シリアル切断 ,  二相鋼 ,  穀物と界面 ,  散乱 ,  ナノ押込 ,  シリアル切断

分類 (2件)： 機械的性質  (WB02030U) ,  変態組織,加工組織  (WB01030N)

引用文献 (21件)：

• 1) M.Takahashi: Nippon Steel Tech. Rep., 88(2003), 2. http://www.nssmc.com/en/tech/report/nsc/pdf/n8802.pdf, (accessed 2020-10-08)
• 2) J. Lee, S.-J. Lee and B.C. De Cooman: Mater. Sci. Eng. A, 536(2012), 231. https://doi.org/10.1016/j.msea.2012.01.003
• 3) A.S. Khan, M. Baig, S.-H. Choi, H.-S. Yang and X. Sun: Int. J. Plast., 30-31(2012), 1. https://doi.org/.10.1016/j.ijplas.2011.08.004
• 4) K.Hasegawa, Y.Toji, H.Minami, H.Ikeda, T.Morikawa and K.Higashida: Tetsu-to-Hagané, 98(2012), 320 (in Japanese). https://doi.org/10.2355/tetsutohagane.98.320
• 5) P.-H. Chang and A.G. Preban: Acta Metall., 33(1985), 897. https://doi.org/10.1016/0001-6160(85)90114-2

タイトルに関連する用語 (6件)： フェライト ,  マルテンサイト ,  界面近傍 ,  硬さ分布 ,  バラつき ,  因子