抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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Self-Admitted Technical Debt(SATD)とは,コード中に存在するバグや解消すべき課題のことであり,その中でも開発者が課題を認識した上で,コードに埋め込んだものを指す.SATDの調査は,ソフトウェアの品質向上につながることから,SATDの追加や削除について様々な研究が行われている.他方,近年ソフトウェアのクラウド化に伴い,コンテナ仮想化技術の一つであるDockerが注目されている.Dockerは一般的な仮想環境と比べて,可搬性やリソース効率性が高く,様々なプロジェクトで利用されている.Dockerにおいても,従来のSATD研究で調査対象とされてきた一般的なプログラミング言語と同様に,SATDの存在が報告されている.しかし,DockerにおけるSATDの削除についての調査はまだ行われていない.SATD解消実態の把握により,SATD修正パターンの獲得や修正案の提示といった応用が期待できる.そこで本研究では,Docker Hubの人気上位250イメージを構築するDockerfileを対象に,DockerfileにおけるSATDの削除の性質理解のための調査を行う.調査の結果,Dockerfile内のSATDのうち,38.4%が削除されていた.また,削除されたSATDのうち追加した本人により削除されていた割合は,68.8%であった.削除されたSATDの存在期間は,中央値が67日であり平均値は166日であった.(著者抄録)