抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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自己同期型パイプラインは,データ処理中のパイプライン段のみが駆動される省電力動作を自然に実現でき,高い性能対消費電力効率が求められるシステムの実現に有望な回路アーキテクチャである.システム開発の要となるプロトタイピングには,柔軟な試作を可能とし,最終生産物にもなり得る商用FPGAの活用が望ましい.しかし,FPGAとそのCADツールは同期回路の実装を指向しているため,非同期回路の一種である自己同期型パイプラインは,標準的な回路構成と設計手順では,FPGA上に実装できなかった.本稿は,Xilinx社とIntel社のそれぞれのFPGAを対象に,FPGAの構成要素であるLUTを活用した小規模な自己同期型転送制御回路と,それに基づく自己同期型パイプラインのFPGA実装を可能とする設計手順からなる回路構成法を提案する.実装結果に基づき,提案回路は従来に比べて50%の回路規模で実現でき,これにより,パイプラインのスループットを最大で約3.2倍に向上できることに加え,応用例の一つであるプロセッサのスループットを最大で約1.6倍に向上できることを確認した.(著者抄録)