抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,音楽音響信号から楽曲の拍時刻を推定する試みが盛んに行なわれている.J-POPの音楽音響信号から拍時刻を推定する研究では,正誤判定は楽曲全体のグローバルテンポから得られる拍時間間隔を基準としているが,この基準はテンポが一定ではないクラシック楽曲には適用できない.クラシック楽曲における拍時間推定の基準を定めるためには,オーケストラ演奏のような複数の楽器による演奏音に対してオンセットと認知される範囲を定める必要がある.この報告では,クラシック楽曲を対象とし,前ノリと後ノリを考慮したオンセット時刻の許容幅について調査している.その結果,全被験者の各刺激に対する各回答の割合からその認知の幅は,認知的に同時とみなすことのできるタイミングを中心とし,前ノリと後ノリを考慮した場合は約100[msec]の時間幅であり,しなかった場合は約80[msec]の時間幅であることが示唆されている.なおこの幅が,前ノリと後ノリを考慮しても約50[msec]であった被験者確認されており,この基準は個人によって異なるため,追加調査の必要性も示されている.(著者抄録)