抄録/ポイント:
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Leishmania amazonensisは,南アメリカにおける拡散皮膚リーシュマニア症の病原体の1つである。この感染のマウスモデルにおいて,エフェクターT細胞の調節不全とTh1応答の消耗は病因に関連することが知られているが,調節性T細胞(Tregs)の誘導は病変分解能を促進する。最近の研究は,Th1応答およびTreg誘導を調節するため,PD-1/PD-L1を含む,何種類かの重要な共刺激/受容体対を同定した。本研究では,L.amazonensis感染C57BL/6マウスにおけるこれらの分子の役割を調べた。感染足パッド組織におけるPD-1とPD-L1(それぞれ20倍と5倍)の発現の有意で選択的な増加を見出し,それは排出リンパ節におけるPD-L1+CD11c+樹状細胞(DC)とPD-1+CD4+T細胞の割合の増加と相関した。寄生虫誘導PD-L1発現の機構を評価するために,著者らは,重要なシグナル伝達経路の小分子阻害剤の存在下でin vitroでプロマスチゴートとアマスチゴートを有する骨髄由来DC(BMDC)を感染させた。L.amazonensis感染はBMDCの表面におけるPD-L2発現を減少させたが,感染媒介PD-L1アップレギュレーションは一貫して検出され,mTORに依存し,STAT3,PI3KおよびMAPKに部分的に依存した。感染BMDCはまたTh1細胞の拡大を有意に阻害したが,非感染BMDCよりもin vitroでのCD25 ̄+FoxP3+Tregの誘導においてより適格であった。そのような効果はPD-L1依存性であり,PD-L1-/-マウスからのBMDCは,同じように失敗した。in vivo実験は,感染PD-L1-/-マウス組織がT_regs細胞増殖に影響することなく,Th1応答とIFN-{γ}産生の増加,ならびに病変サイズと寄生虫負荷の減少を示すことを明らかにした。まとめると,これらの結果は,L.amazonensis感染時の局所免疫応答の調節におけるPD-1/PD-L1シグナル伝達に対する防御的役割を支持する。本研究は,新しい世界皮膚リーシュマニア症における免疫調節に関する新しい洞察を提供する。【JST・京大機械翻訳】