抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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自然個体群は,予測不能な方法でそれらの適応度にマイナスに影響する変動する環境変化に絶えず曝露されている。理論モデルは急速な進化適応を通してこれらの環境変化に対抗する可能性を示すが,自然個体群におけるそのような適応追跡を示す経験的研究はほとんどない。ここでは,自然Chironomus riparius(Diptera,昆虫類)個体群から3年間にわたってサンプリングした環境データ,適応関連フェノタイピングおよびゲノム時系列データを分析し,この疑問に対処した。著者らは,個体群環境が,互いに独立して,多くの選択的関連次元におけるサンプリングの時間スケールで著しく変化することを示した。同様に,表現型適応成分は,同じ時間尺度(平均0.32Haldane)で著しく進化し,同様に互いに独立していた。ゲノムを横断する367,446のSNPの対立遺伝子頻度は,陽性選択の証拠を示した。空間的にコヒーレントな対立遺伝子頻度変化の時間的相関を用いて,1つ以上の選択されたSNPを有する35574のハプロタイプを明らかにした。これらのハプロタイプの平均選択係数は0.30であった(s.d.=0.68)。これらのハプロタイプの周波数変化は46の異なる時間的パターンでクラスタ化され,多くの多遺伝子形質の協奏的で独立した進化を示した。これらのパターンの9つは測定された環境変数と強く相関した。したがって,著者らの結果は,C.ripariusの自然個体群が,多くの独立した次元における急速な多遺伝子適応を通して環境変化を追跡することを示唆する。これは,自然淘汰がゲノムレベルで普及し,進化的および生態学的時間スケールが少なくともいくつかの生物において異なる可能性があるという更なる証拠である。【JST・京大機械翻訳】