抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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酸化ストレス(OS)は,多環芳香族炭化水素(PAHs)のようなレドックス活性環境毒物への曝露が果たす特発性男性不妊症(IMI)患者の80%に関係している。本研究では,種々のPAHの精巧なエキソソームを,43の肥沃ドナーおよび60のIMI患者を含む2つの別々のコホートにおいて,HPLCによって分析し,そして,受信者動作特性曲線を適用して,カットオフ限界を発見した。さらに,両グループからの精子を無標識液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS/MS)に供し,それに続いて生物情報科学分析を行い,影響を受けた経路由来の分子機構(s)を明らかにし,蛋白質の酸化的修飾と共にウェスタンブロットにより,影響経路からの主要蛋白質を検証した。16の標準的なPAH13が精液で検出された。受信者動作特性(ROC)曲線分析(AUCROC)は,肥沃度に最も有意な影響を及ぼすPAHsが次の順序アントラセン<ベンゾ(a)ピレン<ベンゾ[b]フルオランテン<ベンゾ(a)アントラセン<インドール(123CD)ピレン<ピレン<ナフタレン<ジベンゾ(AH)アントラセン<フルオレン<2ブロモナフタレン<クリセン<ベンゾ(GH1)ペリレンであることを示した。ベンゾ[a]ピレンは,すべての不妊症患者で常に存在し,一方,ナフタレンは,稔性とIMI群の両方に存在する。合計773の検出された蛋白質(対照:631とPAH:717);71はIMI患者で差次的に発現(13発現,58過剰発現)し,ミトコンドリア機能障害および酸化的リン酸化,DNA損傷,アリール炭化水素受容体(AHR)シグナル伝達,生体異物代謝およびNRF-2仲介酸化ストレス応答の誘導(4-ヒドロキシノネナールおよびニトロシル化蛋白質付加物形成の増加,および抗酸化防御の減少)をもたらした。患者におけるGSH/GSSG比の増加は,患者におけるAHRおよび熱ショック蛋白質90β(HSP90{ベータ})の過剰発現によって証明されたように,抱合を介して生体異物を代謝する適応応答である可能性がある。セミナールPAH濃度,蛋白質マーカー(例えばAHRとHSP90{ベータ})に沿った酸化蛋白質修飾は,IMIのより良い予測と管理を助ける可能性がある。精液における環境由来PAHの寄与は,不妊評価において過小評価すべきではない。【JST・京大機械翻訳】