抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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病原体に対するミツバチ応答は,過去数十年で系統的に記述されているが,抗ウイルスシグナリング経路機構は,完全には特性化されていない。免疫経路の直接抗ウイルス役割を解読するために,著者らは最初にイスラエル急性麻痺ウイルス(IAPV)の感染性クローンを用いて,mTOR,MAPK,Toll,エンドサイトーシス,Jak-STAT経路およびホメオボックス蛋白質,熱ショック蛋白質および抗菌ペプチド(AMPs)に関与する42の免疫遺伝子を選別し,Toll経路がApis melliferaにおける潜在的優性免疫経路であることを見出した。これと一致して,dsRNA-PGRP-S2処理A.melliferaのみがToll経路の活性化障害を示し,IAPV感染に対する感受性を促進した。最後に,免疫蛍光結果はToll経路がToll蛋白質と相互作用するペプチドグリカン認識蛋白質S2(PGRP-S2)により開始されることを確認した。また,共免疫沈降所見は,A.melliferaにおけるToll経路の活性化を誘導するために,ウイルスカプシド蛋白質IAPV-VP3と直接相互作用するPGRP-S2を予備的に確認した。これらの知見は,Toll経路がA.melliferaにおける特異的抗ウイルス経路としてIAPV複製の効率的阻害を要求し,パターン認識受容体として作用するPGRP-S2がウイルス性疾患の制御のための新しいアプローチであることを強調した。著者の要約Honey bee virus,特にIAPVは,不十分な受粉サービスをもたらす全体的分布によるコロニー減少に関係している。しかし,ミツバチの抗ウイルス機構についてはほとんど知られていない。本研究では,Toll経路がIAPV感染に対してA.melliferaに対して必要であり,PGRP-S2により開始されることを見出した。また,dsRNA-PGRP-S2処理A.melliferaはToll経路活性化障害を示し,IAPV感染に対する感受性を促進することを確認した。その結果,共免疫沈降法を用いてPGRP-S2とTollとの相互作用を同定した。さらに,PGRP-S2はIAPV-VP3を直接認識し,IAPV感染に対する免疫経路を活性化することを見出した。この研究は,ミツバチが特異的な抗ウイルス免疫経路を有し,PGRP-S2標的化がウイルス疾患をコントロールする新しい方法になることを示す。【JST・京大機械翻訳】