抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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アンギオテンシン変換酵素2(ACE2)はSARS-CoV-2に対する確立された細胞受容体である。しかし,ACE1阻害剤(例えばリシノプリル)またはアンギオテンシン受容体遮断薬(例えばロサルタン)が組織ACE2発現を変化させるかどうかは不明である。本研究は,単剤療法または併用としてリシノプリルまたはロサルタンが健康な雄および雌マウスのACE2の組織レベルを変化させるかどうかを決定することを試みた。マウスは,リシノプリル(10mg/kg/日),ロサルタン(10mg/kg/日),または飲料水による21日間両方を受けた。対照群は,薬物なしで水を受けた。ACE2蛋白質指数(ACE2蛋白質/総蛋白質)を小腸,肺,腎臓および脳で測定した。経口リシノプリルは,すべての組織にわたってACE2蛋白質指数を増加させた(p<0.0001対対照)。対照的に,リシノプリル+ロサルタンの併用は,どの組織でもACE2レベルを増加させず(p=0.89対対照),Ace2遺伝子の組織発現を減少させた(p<0.001対対照)。組織ACE2は,リシノプリル(p=0.02)の停止の21日後に,マウスで上昇したままであった。両コホートで,血漿ACE2は,どの組織でACE2蛋白質インデックスと相関しなかった。性差が観察された:腎臓ACE2レベルは女性より男性で高かった(p<0.0001)。経口リシノプリルは,COVID-19の伝達および病因に関連する組織におけるSARS-CoV-2の細胞受容体であるACE2を増加させる。注目すべきことに,ロサルタンの添加は,組織全体でACE2のリシノプリル誘導増加を抑制した。これらの結果は,ACE阻害剤とアンギオテンシン受容体遮断薬がACE2の組織レベルを決定するために相互作用することを示唆する。【JST・京大機械翻訳】