抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ホスファチジルコリン(PC)脂質の頭部に結合した2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)オキシル(TEMPO)部分をスピン標識電子常磁性共鳴(EPR)分光法で用いて,脂質二分子層界面近くの水動力学を調べた。しかし,その両親媒性特性により,TEMPOスピン標識は水相と脂質相の間を分配し,脂質相で安定化される。二重層膜におけるTEMPO-PC配置の正確な評価は,測定からのデータを正しく解釈するために必須である。ここでは,2つの標準MD力場を用いて,種々の温度における単一成分脂質二分子層におけるTEMPO-PCプローブの全原子分子動力学(MD)シミュレーションを実施した。ゲルから流体への脂質相転移が314Kで起こるDPPC膜に対して,膜がゲル(流体)相にあるならば,TEMPOは二分子層界面より上(以下)に安定化されることを見出した。不飽和脂質,DOPCおよびPOPCから成る二分子層では,周囲温度で流体相を採用するDOPCおよびPOPCは,二分子層内で明らかに安定化される。TEMPO部分の膜相依存性位置決めの知見は,与えられた測定条件下での脂質の充填順序と流動性の評価の重要性を強調する。【JST・京大機械翻訳】