抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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量子誤差補正は,大規模量子計算の実現のための最も重要なマイルストーンの1つである。これを達成するためには,高い忠実度を有する多数の量子ビットを統合するだけでなく,誤り訂正を実行することができるスケーラブルな古典的システムを構築することが重要である。ここでは,富士通デジタルアンネラー(DA)を用いた量子誤り訂正のための効率的でスケーラブルな復号器を提案した。特に,安定化符号の誤差補正問題をIsing型最適化問題,いわゆる二次制約二値最適化(QUBO)問題に写像し,DAにより解いた。特に,提案したDA復号器を表面コードに実装し,その性能とスケーラビリティを見るために,様々な符号距離に対して詳細な数値実験を行う。DA復号器に対する計算スケーリングは,全ての試験条件下で,シミュレーテッドアニーリング(SA)と最小重み完全マッチング(MWPM)アルゴリズムを用いて,復号法よりも多項式の次数が低いことを観測した。また,DA復号器は,ハードウェア実装を含む多様な展望から,連合Find(UF)復号器よりも利点があることを示した。さらに,DA復号器の論理的誤差確率の閾値挙動を解析し,得られた閾値は9.4%と9.8%の間であり,MWPM復号器によって得られた値に非常に近い。この結果は,量子誤差補正のためのDA復号器の高い可能性を明らかに示した。【JST・京大機械翻訳】