抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ヒトの鼻咽頭管(NT)は宿主免疫を維持するために他の腸内微生物と共に作用する多様な微生物群集の生息地である。著者らの以前の研究で,SARS-CoV-2感染は,ヒト鼻咽頭共生微生物(細菌,古細菌および共生呼吸器ウイルス)を減少させるが,しかし,経路ビトの豊度を増加させることを報告した。本研究は,ヒトのNTにおけるSARS-CoV-2の感染による日和見真菌の包含による常在真菌多様性の可能な変化を評価することを目的とした。22(n=22)鼻咽頭スワブ試料(COVID-19=8,Recovered=7,および健康=7を含む)を,RNAeqベースのメタゲノム分析のために採取した。結果は,SARS-CoV-2感染が3つのメタゲノムで検出された優勢な真菌種で有意に増加した(p0.5,p<0.01)ことを示した。まとめると,著者らの結果は,SARS-CoV-2感染が,真菌ミクロビオームの有意な異常症を引き起こし,ヒトNTにおけるいくつかの代謝経路と遺伝子発現を変化させることを示す。本研究の知見は,ミクロビオームに基づく診断の開発に役立ち,また,COVID-19患者における同時性真菌同時感染の予防および制御のための抗真菌薬を含む適切な治療処方を考案する。結論:SARS-CoV-2は,主にNTを介してヒト体に侵入し,恐怖性COVID-19疾患を引き起こす高度に伝染性で病原性のベータコロナウイルスである。最近のハイスループット配列決定と下流バイオインフォマティクス分析は,SARS-CoV-2感染と関連する微生物異常症が細菌に限定されず,真菌も感受性個体におけるCOVID-19発生に関与することを明らかにした。本研究は,SARS-CoV-2感染が,種々の日和見性真菌病原体を含むNT共生真菌ミクロビオームの著しい枯渇をもたらすことを示す。SARS-CoV-2感染の病態生理におけるこれら変化真菌ミクロビオームの役割を検討した。著者らの結果は,真菌ミクロビオームと関連する代謝機能経路(または遺伝子)における異常症がおそらくSARS-CoV-2病因の進行において決定的な役割を果たすことを示唆する。このように,NT真菌個体群の多様性と組成における同定可能な変化,および,本研究で示された関連するゲノム特徴は,共経路形成の基礎となる機構のより良い理解と,COVID-19パンデミックの解決のための抗真菌薬を含む治療薬の進行中の開発の基礎を築くであろう。【JST・京大機械翻訳】