抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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グラム陰性細菌は2つの膜を含む複雑な細胞エンベロープによって囲まれている。外膜は,これらの細胞に入る多くの薬物を防ぎ,従ってそれらの内因性抗生物質耐性の主要な決定因子である。このバリア機能は,外側小葉のリポ多糖類(LPS)と内側小葉のリン脂質の非対称構造により与えられる。LPSとリン脂質合成経路は共通の中間体を共有する。従って,適切な膜生物発生は,各経路を通してのフラックスがバランスすることが必要である。大腸菌では,このバランスを確立する主要な制御点は,LpxCにより仲介されるLPS合成の段階である。この酵素のレベルは,内膜プロテアーゼFtsHとその推定アダプター蛋白質LapB(YciM)によるその分解により制御されている。LpxCのターンオーバーがどのように制御されているかは何年も不明である。ここでは,ClxD(LpxC分解のコントロール)と名付けた,未知の機能YejM(PbgA)の必須蛋白質が,この調節経路に関わることを示す。ClxDの必須性の抑制はlpxCとlapBで同定され,LpxCの過剰産生は{Delta}clxD変異体の生存を可能にするのに十分であることが示された。更に,LpxCの半減期はClxDを欠く細胞で低下し,LapBとClxDの間の遺伝的および物理的相互作用を検出した。まとめると,著者らの結果はClxDがFtsH-LapBによるLpxCターンオーバーを直接調節し,LPS合成を調節し,膜ホメオスタシスを維持するモデルと一致する。外膜はグラム陰性菌の固有抗生物質耐性の主要な決定因子である。それは,リポ多糖類(LPS)とリン脂質の両方から成り,これらの脂質種の合成は,薬物侵入を遮断する際のバリア機能を維持するために,膜に対してバランスをとらなければならない。本報告では,モデル細菌Escherichia coliにおけるLPS/リン脂質バランスを維持するための重要な新因子として未知機能の必須蛋白質を同定した。これらの結果は,この生物と最も有望な他のグラム陰性細菌が膜ホメオスタシスと抗生物質へのそれらの内因性耐性をどのように維持するかについての新しい洞察を提供する。【JST・京大機械翻訳】