抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
サルベージ経路酵素としてのヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPRT1)は細胞周期の調節に重要な役割を果たし,複数の癌で過剰発現することが報告されている。それにもかかわらず,HPRT1とHeadとNeck Squamous Cell Carcinomas(HNSCC)の間の関係はこれまで研究されていない。最初に,腫瘍および健康な対照組織におけるトランスクリプトミクスおよびプロテオミクスレベルでのHPRT1の発現,および癌ゲノムアトラス(TCGA),ヒトプロテインAtlas,Kaplan-Meier Plotterデータベース,GSE107591および定量的リアルタイムPCR分析を用いたその臨床的価値を評価した。次に,COSMICとcBioPortalデータベースを用いて,HPRT1遺伝子の変異とHNSCC患者の生存転帰との関連を評価した。最後に,Enrichrデータベースを利用したHNSCCにおけるHPRT1共発現遺伝子の機能的濃縮解析を行った。HPRT1のmRNAと蛋白質発現は,正常組織と比較してHNSCCで有意に上昇した。さらに,HPRT1発現のアップレギュレーションは,HNSCC患者の年齢,性,病理学的病期および組織学的悪性度と相関していた。さらに,癌組織におけるHPRT1の発現増加は,HNSCC患者の診断および予後に対する有望なバイオマーカーである強い能力を示した。HPRT1の共発現遺伝子は,主にDNA複製および細胞周期のようないくつかの癌関連過程に富んでいた。本研究は,HPRT1の過剰発現がHNSCCの進行と有意に相関し,HNSCC患者の早期発見とリスク層別化のための有用なバイオマーカーとして役立つ可能性を示した。【JST・京大機械翻訳】