抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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【背景】レニン-アンギオテンシン系(RAS)は,心不全や高血圧などの心血管疾患の病理学的過程を調節するために基本的に機能する。RASにおける主要なエフェクターとして,アンギオテンシンIIはアンギオテンシンII受容体を活性化し,下流経路を開始し,アポトーシス,肥大および心臓リモデリングを含む表現型をもたらす。ヒト誘発多能性幹細胞由来心筋細胞(iPSC-CM)は,心臓病に対する個別化医療の有望なプラットフォームとして適用されている。しかし,アンギオテンシンIIがiPSC-CMにおいてアポトーシスを誘発するかどうかはまだ不明瞭であり,iPSC-CMの臨床応用に関する不確実性を提起する。【方法】著者らは,8つの濃度(0nM,1nM,100nM,1M,10M,100Mおよび1mM)および4つの潜伏期間(24時間,48時間,6日および10日)でアンギオテンシンIIでiPSC-CMを処置し,次に,PrestoBlue試薬およびアポトーシスマーカーを用いて,各群から心筋細胞の生存およびアポトーシス状態を調査した。いくつかのアポトーシスと増殖関連遺伝子の発現レベルも分析した。【結果】長期治療による高濃度アンギオテンシンIIは,iPSC-CMにおいてアポトーシスおよび細胞生存率低下を引き起こした。特に,1mMのアンギオテンシンIIによる10日間の治療下で,iPSC-CMの生存率は平均41%(p=2.073E-08)減少し,アポトーシス細胞の割合は対照より2.74倍高かった(p=6.248E-12)。以前のRNA-seqデータのデータマイニングは,アンギオテンシンII受容体I型がiPSC-CMにおける主要な受容体であることを明らかにした。結論:初めて,著者らのデータは,iPSC-CMに対するアンギオテンシンIIのアポトーシス効果を確認した。アポトーシス誘導のアンギオテンシンII濃度と曝露時間を本研究で示し,心血管疾患研究のin vitroモデルとしてiPSC-CMへの支持を提供した。【JST・京大機械翻訳】