抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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レニンはペプシン様アスパラギン酸プロテアーゼであり,高血圧の治療のための重要な薬物標的である;30年の研究にもかかわらず,そのpH依存性構造-機能関係は,あまり理解されていない。ここでは,連続定数pH分子動力学(CpHMD)シミュレーションを用いて,レニン触媒ダイアドの酸/塩基の役割を解読し,アスパルチルプロテアーゼの共通構造特徴であるフラップの立体配座動力学を解明した。計算したpK_aは,触媒Asp38とAsp226が,実験と一致して,一般的な塩基と酸としてそれぞれ機能し,レニン中性最適pHがアスパラギン酸ダイアドの基質誘導pK_aシフトに起因するという仮説を支持する。CpHMDデータは,水素結合形成がダイアドpK_a秩序の主要な決定因子であるという以前の仮説を確認した。さらに,著者らのシミュレーションは,Tyr阻害状態がpH5以上で時々形成されるにもかかわらず,レニンフラップがpHに関係なく開放されないことを示した。これらの知見を,{β}-セクレターゼ1および2,カプテプシンD,およびプラスミンIIを含む関連するアスパルチルプロテアーゼと比較して考察した。本研究は,生物学およびヒト疾患状態において重要な役割を果たすペプシン様アスパラギン酸プロテアーゼのpH依存性構造-動力学-機能関係の系統的理解に向けた最初の段階である。【JST・京大機械翻訳】