抄録/ポイント：
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Oryctes ninoceros nudivirus(OrNV)は,東南アジアおよび太平洋諸島においてCoconut Rhinoceros Beetle(Oryctes ninoceros)を抑制するための生物学的防除剤として使用されている大きな円形二本鎖DNAウイルスである。最近,以前に非寄生地域におけるOceaniaにおけるO.ninocerosの新規な波は,甲虫類のOrNVまたはウイルス耐性ハプロタイプの低病原性分離株の存在に関連すると考えられている。本研究では,フィリピン,Fiji,Papua New GuineaおよびSolomon諸島から,慢性的に感染したO.rhinoceros成虫を野外採取した。これらのサンプルから全RNAを抽出し,4つの異なる個体群間の構造変化の全体的なウイルス遺伝子発現プロファイルと比較ゲノム解析を調べた。最尤系統解析は,Solomon諸島とフィリピンからのOrNV株が,PNGとFijiからのOrNV株が明確な隣接クレードを形成する一方,密接に関連することを示した。ウイルスゲノムの892位に35%以上の頻度を持ついくつかの多型部位を検出した。単一ヌクレオチド変異体(SNV),挿入,欠失及び非同義変異を含む構造変異体の最高数は,完全最近配列決定されたSolomon OrNV参照ゲノムと比較して,Fiji及びPNG由来の株で見出された。非同義変異は,いくつかの仮想蛋白質,およびOrNV_gp034(DNAヘリカーゼ),lef-8,lef-4およびvp91のような15のニュージウイルスコア遺伝子で検出された。慢性感染集団におけるOrNVの全体的な遺伝子発現プロファイルの検査のために,地理的個体群間の変動の限られた証拠を見出した。OrNV_gp01(DNAポリメラーゼB),OrNV_gp022及びOrNV_gp107(Pif-3)のような少数の遺伝子のみが異なる株間で差次的に発現した。さらに,Solomon諸島集団からの小RNA配列決定は,OrNVが豊富な21nt小RNAによる宿主RNA干渉(RNAi)応答によって標的とされることを示唆する。さらに,OrNV-gp-098由来のプレmiRNA様ヘアピンの3から高度に豊富な推定22nt miRNAを同定した。これらの知見は,OrNV遺伝的変異の理解を改善するための将来の研究のための貴重な資源を提供する。これらの構造変化のいくつかは地理的個体群に特異的であり,ウイルス病原性または伝達性のような菌株の特定の表現型特性に関連し,これは更なる調査を必要とする。【JST・京大機械翻訳】
