抄録/ポイント:
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チアジドはグルコース不耐性および新規発症糖尿病と関連するが,分子機構は不明である。本研究の目的は,チアジド誘導耐糖能異常の分子的基礎を解読することであった。マウスにおいて,ヒドロクロロチアジドは病理学的グルコース耐性を誘導し,第1相インシュリン分泌の減少および正常なインスリン感受性により特徴付けられた。in vitroで,チアジドは,薬理学的に適切な濃度で,膵島およびマウス{β}細胞系Min6におけるグルコースおよびスルホニル尿素刺激インスリン分泌を阻害した。チアジドによるインシュリン分泌の阻害はCO_2/HCO_3 ̄-依存性であり,アセタゾラミドによる非選択的炭酸アンヒドラーゼ(CA)阻害に加わらず,細胞外カリウムと無関係であった。対照的に,インシュリン分泌は既知の分子チアジド標的NCC(SLC12A3)またはNDCBE(SLC4A8)を欠くマウスの膵島で変化しなかった。個々のCAイソ型のその後のノックダウンによるCA発現プロファイリングは,分子標的としてミトコンドリアCA5bを示唆した。これらの知見の支持において,チアジドは,ミトコンドリアオキサラート合成の減少を通してKrebsサイクルアンプラローシスを有意に減弱した。CA5b KOマウスはチアジド誘導耐糖能に耐性があり,CA5b KOマウスから分離した膵島のインスリン分泌はチアジドにより影響されなかった。要約すると,著者らの研究は,チアジド誘導グルコース不耐性の分子機構として,{β}細胞におけるミトコンドリアCA5bイソ型の阻害によるインスリン分泌の減弱を明らかにした。【JST・京大機械翻訳】